ヴィーガンレザーの加工について~合成皮革・人工皮革って革と同じように漉きができるの?

ちょっと専門的なお話し、「合成皮革って漉きができるの?」にお答えします。
正解のようで不正解、不正解のようで正解。
結論から言うと、合成皮革は漉きができないけど、【人工皮革】は漉きができます。
日本では表記上【合成皮革】【人工皮革】と区別されるのですが、一般的なイメージではどちらの素材も【合成皮革】と認識されているようで、「合成皮革は漉きができない」と答えてしまう事があるみたいなんですよね。。
もしくは、2つの素材の違いを説明して、「人工皮革だったらできますよ」とお答えができないようなんです。。
似ているようで、まったく構造が違う素材。その違いについてはこちらのブログを参照に
→ <人工皮革と合成皮革の違いについて>
なぜ合成皮革は漉きができなくて、人工皮革はできるのか、
それは素材の基布=素材の裏の基礎となる素材が違うからなんです。
<合成皮革>
基布が布地のように織物でできている素材。
なので、漉こうとすると、織物がボロボロとなり素材自体がダメになってしまいます。
<人工皮革>
基布が含侵布のように、繊維構造が立体的で圧縮されている素材。
基布が革のような構造なので、どんな厚みに漉いてもボロボロになりません。
cocochikobo(ココチ工房)では、素材や加工に合わせて、それぞれのパーツを漉いています。。
こちらがココチ工房で使用している漉き機。
革の加工でも使用しているのと同様の機械です。。
例えば、こちらの素材の厚みは約1.2㎜。
こちらを機会に通して~~
おおよそ0.8㎜位の厚みに加工します。
このパーツはトートバッグのポケット部分。
3方の重なる部分は10㎜幅で、トップは折込みなので15㎜幅で。
と漉く部分で厚みや幅を微調整しています。
ココチ工房では、革の構造に近い人工皮革を使用しているので、加工も革の工程に近い方法で作業をしています。
人工皮革・合成皮革・本革それぞれ良いところもデメリットもあるのですが、ココチ工房が人工皮革にこだわっているのは、とても品質が良く、気軽に扱えて、心地いい素材だからです。。
人工皮革について詳しくは
<ヴィーガンレザーついて>
をご覧ください。
ぜひcocochikobo(ココチ工房)の商品もチェックしてみてくださいね。
<cocochi koboオンラインショップ>